こんにちは、yoshikoです。
4連載・ルイツ・デ・カルデナス
いよいよ最終回の今回は
***ワイン編***です。
実は、カルデナス氏、近年イタリアワインのガイド本
への掲載に加わるのをお止めになりました。
「アッディーオ・アッレ・グイデ」(ガイド本よ、永遠にさらば)と題して
知人やお客様へ宛てに配られた書面によりますと、どうやら、
ラベルのデザインを変えただけで、ワインの味わいの評価が良くなった事へ、
“審査員のコメントでは、真のワインの評価がなされていない”と不信感を抱き
以来スパッと潔く身を引いてしまったのです。
そんな事もあって、ますます表舞台からは離れた感じで
カルデナス氏のワインの詳細を知るのが難しくなっています。
氏のホームページにては、各ワインのデータが掲載されていますが
イタリア語のみです。
www.ruizdecardenas.it
今回は、私達がイル・カーリチェ(エル・カミーノ社)の直輸入ワインカタログ作成の為
ご本人より直接頂いたデータをまとめた物を、この場を借りて
ブログをご覧の皆様にもご紹介したいと思います。
1)
LE MOINE : レ・モイネ 2006 -------------------------
タイプ:
赤ワイン
品種:
ピノ・ネーロ 100%
アルコール度数:
12%
樹齢(植樹年):
1996
斜面向き:
北東
土壌:
中粒土
畑面積(ha):
0.56
栽培密度(本/ha):
6000
栽培法:
コルドーネ・スペロナート
醗酵:
ステンタンクにて醗酵、6~8日間のマセラシオンの間は頻繁にルモンタージュ(攪拌)とデレスタージュ(もろみから液体を抜き取り改めて戻す)がなされます。ズヴィナトゥーラ(タンクの移し替えによる、澱からワインの分離)の後、ステンタンク内で、適切にトラヴァーゾ(タンクの移し替え)が行われながら、自然に澱を沈めていきます。
熟成:
ステンタンクにて、翌年の夏まで(約10ヶ月間)熟成。
生産本数:
3500
糖度(gr./l.):
0.5
酸度(gr./l.):
5.1
SO2総使用量(mg./l.):
50
瓶詰直後SO2値(mg./l.):
14
その他:
フィルター無使用
※ピノ・ネーロ種を熟知するカルデナス氏が生み出す、大変エレガンスな赤ワインです。オリーヴァ・ジェッシ地区のクリュー畑「レ・モイネ」にて育てられる、最良のブルゴーニュ・クローンのピノ・ネーロ種です。ブドウの房は、充分に熟し、糖分とポリフェノールをたっぷり含んだ状態で収穫された後、ゆっくりと圧搾、醸造されていきます。ボトリングは、ワイン中の残留糖分による醗酵が完全に終わるのを待ち、フィルターを通す必要性が無くなるまでじっくりと待って行われる為、大変ナチュラルでキメの細かい仕上がりとなっております。16~18℃でのサービスをお勧め致します。
2)
MIRAGGI : ミラッジ 2003-------------------------------
タイプ:
赤ワイン
品種:
ピノ・ネーロ 100%
アルコール度数:
13%
樹齢(植樹年):
1990
斜面向き:
北西
土壌:
石灰粘土質
畑面積:
0.62
栽培密度(本/ha):
5500
栽培法:
コルドーネ・スペロナート
醗酵:
ステンタンクにて醗酵、8~10日間のマセラシオンの間は頻繁にルモンタージュ(攪拌)とデレスタージュ(もろみから液体を抜き取り改めて戻す)がなされます。ズヴィナトゥーラ(タンクの移し替えによる、澱からワインの分離)の後、
ワインは自然に澱が沈むのを待ってバリックに移されます。
熟成:
フランス産オークのバリック(1/3が新樽)にて、12ヶ月間熟成。
瓶内熟成:
最低12~16ヶ月間
生産本数:
1500
糖度(gr./l.):
3.5
酸度(gr./l.):
4.9
SO2総使用量(mg./l.):
58
瓶詰直後SO2値(mg./l.):
16
その他:
フィルター無使用
※カルデナス氏のカンティーナ(カステッジョ市)に隣接する、北西向き斜面のクリュー畑「ミラッジ」より生み出されます。最良のブルゴーニュ・クローンのピノ・ネーロ種が、完熟の状態で収穫され、じっくりと時間・手間をかけて醸造されます。良い収穫年のみの生産、充分な熟成を経てようやくお披露目される上質のワインです。サービス温度は18~20℃、お飲みになる数時間前の抜栓、またはデカンターへの移し替えをお勧め致します。フィルターを通さない伝統的なボトリング方式をとっております。
3)
BRUMANO : ブルマーノ 2004-------------------------------
タイプ:
赤ワイン
品種:
ピノ・ネーロ 100%
アルコール度数:
14%
樹齢(植樹年):
1986
斜面向き:
南
土壌:
石灰粘土質
畑面積:
0.85
栽培密度(本/ha):
6250
栽培法:
コルドーネ・スペロナート
醗酵:
ステンタンクにて醗酵、8~10日間のマセラシオンの間は頻繁にルモンタージュ(攪拌)とデレスタージュ(もろみから液体を抜き取り改めて戻す)がなされます。ズヴィナトゥーラ(タンクの移し替えによる、澱からワインの分離)の後、ワインは自然に澱が沈むのを待ってバリックに移されます。
熟成:
フランス産オークのバリック(1/3が新樽)にて、12ヶ月間熟成。
瓶内熟成:
最低12~16ヶ月間
生産本数:
1800
糖度(gr./l.):
2.5
酸度(gr./l.):
4.8
SO2総使用量(mg./l.):
57
瓶詰直後SO2値(mg./l.):
17
その他:
フィルター無使用
※カルデナス氏のカンティーナ(カステッジョ市)に隣接する、南向き斜面のクリュー畑「ブルマーノ」より生み出されます。最良のブルゴーニュ・クローンのピノ・ネーロ種が、完熟の状態で収穫され、じっくりと時間・手間をかけて醸造されます。良い収穫年のみの生産、充分な熟成を経てようやくお披露目される上質のワインです。サービス温度は18~20℃、お飲みになる数時間前の抜栓、またはデカンターへの移し替えをお勧め致します。フィルターを通さない伝統的なボトリング方式をとっております。
4)
BLANC DE BLANC : ブラン・デ・ブラン 2004----------------
タイプ:
スプマンテ(メトド・クラッシコ)
品種:
シャルドネ 100%
アルコール度数:
13%
樹齢(植樹年):
1996
斜面向き:
北東
土壌:
中粒土
畑面積:
1.64
栽培密度(本/ha):
6000
栽培法:
コルドーネ・スペロナート
醗酵:
温度管理のもとステンタンクにて醗酵。翌年の春に瓶内発酵を開始。
熟成:
最低24ヶ月間の瓶内熟成後、スクオティメント(動瓶)・ズボッカトゥーラ(口抜き)、その後カンティーナ地下にて最低1年間熟成。
瓶内熟成:
最低3年間
生産本数:
4000
糖度(gr./l.):
3.85
酸度(gr./l.):
7.2
SO2総使用量(mg./l.):
64
瓶詰直後SO2値(mg./l.):
12
その他:
瓶内圧力 5.3バール
※メトド・クラッシコ タイプのスプマンテ・エクストラ・ブリュットです。クリュー畑「ガランタ」(トッリチェッラ・ヴェルザーテ地区)にて育てられる、選び抜かれた最良のシャンパーニュ・クローンのシャルドネ種100%より生み出されます。カルデナス氏が長年温め続けていたプロジェクトを実現させ、特別な圧搾機によってスプマンテのベースとなるモスト(一番搾りのみ使用)を搾り出しました。翌年の春に瓶内発酵を開始後最低3年間の熟成期間を経て仕上げられます。サービス温度8~9℃、アペルティーヴォからお料理全般(デザートとフルーツは除く)に相性の良いキレの良い辛口スプマンテです。
5)
GALANTA BRUT : ガランタ・ブリュット 2004 ----------------
タイプ:
スプマンテ(メトド・クラッシコ)
品種:
シャルドネ 72% & ピノ・ネーロ 28%
アルコール度数:
12.5%
樹齢(植樹年):
1996
斜面向き:
北東
土壌:
中粒土
畑面積:
1.64
栽培密度(本/ha):
4500
栽培法:
コルドーネ・スペロナート
醗酵:
温度管理のもとステンタンクにて醗酵、一部フランス産オークの新樽内にて醗酵。収穫翌年の春より瓶内発酵を開始する。
熟成:
最低36ヶ月間の瓶内熟成後、スクオティメント(動瓶)・ズボッカトゥーラ(口抜き)、その後カンティーナ地下にて最低1年間熟成。
瓶内熟成:
最低4年間
生産本数:
4500
糖度(gr./l.):
7.25
酸度(gr./l.):
7.60
SO2総使用量(mg./l.):
68
瓶詰直後SO2値(mg./l.):
13.4
その他:
瓶内圧力 5.4バール、 フィルター無使用
※メトド・クラッシコ タイプの最上級スプマンテ・ブリュット、選び抜かれた最良のシャンパーニュ・クローンのシャルドネ種とピノ・ネーロ種から生み出されます。カルデナス氏が長年温め続けていたプロジェクトを実現させ、特別な圧搾機によってスプマンテのベースとなるモスト(一番搾りのみ使用)を搾り出しました。一部のモストはオークの樽内で醗酵を行います。翌年の春に瓶内発酵を開始後最低4年間の熟成期間を経て仕上げられます。サービス温度8~9℃、アペルティーヴォからお料理全般(デザートとフルーツは除く)に相性の良いキレの良い辛口スプマンテです。
※
GALANTA BRUT RISERVA : ガランタ・ブリュット・リゼルヴァ 2004 (瓶内熟成36~60ヶ月)も、6月にリリースするそうです。
6)
VIGNA GALANTA : ヴィーニャ・ガランタ 2007-------------
タイプ:
白ワイン
品種:
シャルドネ 100%
アルコール度数:
12%
斜面向き:
北東
土壌:
中粒土
栽培密度(本/ha):
6000
栽培法:
コルドーネ・スペロナート
醗酵:
低温管理のもとゆっくりと長期間(4週間からそれ以上)かけて醗酵。
熟成:
ステンタンクにて、翌年の夏まで(約10ヶ月間)熟成。
生産本数:
1500
糖度(gr./l.):
1.7
酸度(gr./l.):
6.25
SO2総使用量(mg./l.):
71
瓶詰直後SO2値(mg./l.):
14
その他:
フィルター無使用
※カルデナス氏が生み出す唯一の白ワイン、選び抜かれた最良のフランスクローンのシャルドネ種100%です。ブドウは収穫後直ぐにエアーポンプにてソフトに搾られ、その第一搾りのモストのみで造られます(キュヴェ)。低温管理のもとゆっくりと長期間(4週間からそれ以上)かけて醗酵させ、移し変えたタンクの中で翌年の夏まで休ませます。その後、残留糖分が完全に無くなる頃を見計いボトリングがなされます。充分な時間を経てボトリングされる為、フィルターをかける必要性が省かれナチュラルな仕上がりとなっております。魚料理全般との相性の良い辛口の白ワイン、9~10℃でのサービスをお勧め致します。
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以上6種のワインを、イル・カーリチェにても直輸入で取り扱っています。
(この他にもう1種、氏はスプマンテのロゼータイプをお造りになっています。)
先週、やっと東京港に新入荷ワインが届いたところです。
ご興味のある方は、お値段等店頭へお問い合わせ下さい。
追記:
先日、カルデナス氏とそのご友人と会食した際
ご友人が、生産本数が少ない事に関して尋ねたところ
「良いのだよ。私のワインはアルティジャナーレ(職人的な)物なのだから。」
とおっしゃっていました。
イタリアワインの市場も、価格の安いワインを競って探すような趣の今日、
しかし、そのようなワインからは体験できない
飲んだ時に生産者の想いが伝わってくるような、このようなワイン
を今後も皆様にお届けしていきたいです
♪
RUIZ DE CARDENAS - 完 -