Ciao, yoshikoです♪
ここオルトレポー・パヴェーゼの
カステッジョという街は、
(今私の住んでいるところですが・・・)
北イタリアのロンバルディア州、
パヴィア県の南部に位置する、
オルトレポー・パヴェーゼの中心地です。
(オルトレポー・パヴェーゼとはイタリア語で
「ポー川を越えた地域」を意味します。)
“カステッジョ”は、大昔はその語源となる
“クラスティディウム”という名で呼ばれていましたが、
この地域は、大河(ポー川はイタリアを横断する最大の川です。)の恵みを受けた
大変肥沃な地帯で、農作物の栽培に恵まれていた為、
人々にとって大事な食物を生み出す場として大切に守られ、
食物の宝庫として文明の発展を遂げてきました。
近年
「北緯45度線に位置する、偉大なワインを生み出す場」に位置している
と更に注目されていますが、
緩やかな丘が連なるこの地域では
、
大昔よりブドウ栽培が盛んに行われており、カステッジョにては3000年前のブドウの木の化石も発見されています。
現在、オルトレポー全域では
約2500軒のカンティーナがあり、
1種類のD.O.C.G.と、21種類ものD.O.C.ワインが生産されていますが、
なんと、ワインを生み出すことが神によって運命づけられていたかのように、
この
オルトレポー全域の形は、ブドウの房状をかたどっているのです!!
・・・と、今回は地理と歴史のお勉強から始まり、前置きが長くなりましたが、
実は、待ちに待った
「カステッジョ(Casteggio)D.O.C.」
が実現しました~!!\(*^▽^*)/
以前のブログで、ベッラーリア社の
パオロ・マッソーネ氏が筆頭となり
このプロジェクトに取り組んでいた事は
ちらりとお話ししました。(その時のブログは、
コチラです♪)
また、もともとはパオロ氏の恩師である
カルデナス氏が提唱したという事も
ちらりとお話ししました。 (
コチラです♪)
それが、とうとう実現したのです。
9月中旬にカステッジョにて、報告&説明会が開かれ
パオロ氏を中心に、各分野の代表が語ったところによりますと、
来年2012年よりリリースし始める
「カステッジョD.O.C.」と名乗れるワインとは
1.バルベーラ種 を65%以上使用の赤ワイン。
(その他35%まで使用して良い品種は、この地区の地元原種であるクロアティーナ、ウヴァ・ラーラ、ウゲッタ(ヴェスポリーナ)、ピノ・ネーロの4種のみ。)
2.最低12ヶ月間オークの木樽熟成 + 最低6ヶ月間の瓶内熟成。
(つまり、収穫年の11月から数えて、計2年以上を経てリリース。)
※更にリゼルヴァ タイプと名乗る「カステッジョ D.O.C.」については、
計3年を経てのリリース。
3.カステッジョを取り巻く、7つの地区限定の畑にて栽培されている。
(カステッジョ、ボルゴ・プリオーロ、コルヴィーノ・サン・クイーリコ、モンテベッロ・
デッラ・バッタリア、カリヴィニャーノ、オリーヴァ・ジェッシ、トッラッツァ・コステ)
その他、地質や、栽培面積や、最低アルコール度数・酸度・糖度・色合い・・・・
が細かく法律によって定められています。
※詳細に興味のある方は、
オルトレポーワイン協会のホームページをご覧下さい。
協会のプレジデンテでもある
パオロ氏からは、
既にオルトレポーには「バルベーラ D.O.C.」が存在しているのにもかからず、
”なぜカステッジョ周辺の地区を限定して、バルベーラ種ベースのワインを
「カステッジョ D.O.C.」として新たに認定する必要があるのか”
と、まずこのプロジェクトの意図が語られました。
それによりますと、つまり、
1.オルトレポーには現在D.O.C.だけでも21種類ある、と先にも述べましたが、
それでは一般の方に、一体どんなワインがメインなのか分かりづらい
“オルトレポーを代表するワインとは一体何なのか?”
を整理してアピールしていく必要がある。
2.更に、オルトレポーと言っても広いので、
各場所にその地区に根付いたスペチャリタ(特技、名物、最高の品)がある為、
中でも歴史と実力を持つ3つの地元品種のワインに対し
・「カステッジョ D.O.C.」=バルベーラ種ベース
・「ロヴェスカーラ D.O.C.」=ボナルダ(クロアティーナ)種ベース
・「ブッタフォーコ D.O.C.」=バルベーラ&クロアティーナ種ベース
を作ることで整理し、更なる品質の向上を目指していこう。
と、生み出されたプロジェクトなのです。
うーん、今回は長くなりそうなので、「特集 その2」へ続く・・・(≧ー≦)♪
◆◆追記◆◆
「D.O.C.」と書きましたが、
2011年モノのワインからは「D.O.P.」と明記されるようです。
これまで、イアリアワインを分類してきていたD.O.C.法(1963年制定)は、
2000年に廃止されたと言われたり、イタリアでは今でもあいまいに、
D.O.C.をラベルに明記したり、各自の好み(?)で様々な明記がなされていました。
しかし、いよいよ2011年収穫モノのワインからは、
このEU(ヨーロッパ連合)認定の
D.O.P(デノミナツィオーネ・ドリジネ・プロテッタ:Denominazione d’Origine Protetta:
原産地名称保護制度)との明記になるように義務付けられたようです。
D.O.P.はワインの他、チーズ、サラミ、オイル等、様々な食品に対し、原産地を特定し、法律で規制された製造方法にて品質を保証します。 (こちらがD.O.P.マーク ↑)